コンテンツへスキップ

よこはまSDGs①「企業での“実務”が高校の単位に。神奈川県立高校での日本初の試みとは?」


神奈川県の教育方針に大きな変化

高校の学校単位を民間企業への「出社」で取得する。そんな実践的な単位取得のシステムが、試験的に運用が開始されているのをご存じでしょうか。

学校単位は、週一時間の授業一回で1単位と定められ、高校の場合は年間30単位程度を取得するものとしていますが、この単位を高校生が民間企業に出社する事で、単位同等と認める動きが本格化しました。

県立高校のデュアル教育システム

民間企業への出社は、社員と同等に行われています。大学生ではインターンと呼ばれ馴染みのある制度ですが、高校生では、ドイツ発祥の「デュアル教育システム」として運用。学生時代に実社会を体験する事を授業そのものとし、卒業後の即戦力育成はもちろん、生徒さん自身が感じる実社会と学校教育とのギャップを埋める目的もあるそうです。

日本では神奈川県の教育委員会が、識者会議を経て数年前より実証実験に入りました。県立高校の中でも商工農科で行われ、保土ケ谷区の県立商工高等学校や、三浦市の県立三浦初声高等学校の生徒さんが民間企業に実際に出社しています。

農業の枠を超えた実践的な体験を、横浜で

この単位取得システムを導入している県立三浦初声高等学校からは、2年生の生徒3名が、2年間の予定で、毎週木曜に横浜市西区の東京牧場株式会社へ出社しています。

神奈川区羽沢の会社所有の農場で実際に農業に従事し、ここで収穫した野菜を使ったメニューを開発。プロの調理スタッフの手を借り、会社併設のレストランでテイクアウト商品を販売しています。農業を起点に、作物が調理され消費者まで届けられる過程に携わるのは、実務ならではですね。

農家の担い手不足が深刻化する昨今、若者達が自信を持って農業に進める環境を整備する事が、横浜をはじめ、神奈川、ひいては全国の第一次産業の衰退を食い止める、とても大切なカギと言えそうです。

◇ ココハマ.では、横浜のSDGsをこれからも取り上げます

\ SHARE /

>>HOME