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第9回 開港の歴史の一端を感じ取れる「開港広場」

    開港広場

    みなとみらい地区から延びる海岸通りと山下公園側からの山下公園通りが交わる一角に、木々に囲まれた開港広場があります。

    この場所で1854(安政元)年、徳川幕府とアメリカ政府で日米和親条約が締結され、約200年続いた鎖国も終焉を迎えました。しかし開国はしたものの、ペリーを擁するアメリカ側が求めていた貿易の自由化を日本側は受け入れなかったため、開港までには至りませんでした。

    その後、1858(安政5)年の日米修好通商条約の締結を経て、翌1859(安政6)年、横浜港は開港してアメリカ以外にもオランダ・ロシア・イギリス・フランスなどの交流が始まりました。

    時計塔

    開港広場には地球儀の形をした「日米和親条約締結の地」の記念碑や「旧居留地90番地の大砲」、1890年頃に大桟橋付近に設置されていたという「時計塔」など、開港時代を想わせるオブジェが点在しています。

    日米和親条約締結から150年目の2004(平成16)年には、小泉総理(当時)らによってハナミズキの木が「日米交流150周年記念植樹」として植えられました。また、世界各地の地名が書かれたプレートが各方面に向けて地面に埋めてあるので、それらを探すのも楽しいでしょう。

    玉楠(たまくす)の木

    広場に隣接する横浜開港資料館の中庭には、日米和親条約の締結時の様子である『ペリー横浜上陸図』(米艦隊随行画家/ハイネ作)にも描かれた「玉楠(たまくす)の木」があり、横浜の歴史の生き証人のごとく大きな枝を堂々と広げて日々来館者を見守っています。

    取材場所詳細
    場所:開港広場
    横浜開港資料館:午前9時30分~午後5時 休館日 月曜日・年末年始・資料整理日
    住所:横浜市中区日本大通り3 ★地図